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他人事じゃない! 認知症の初期症状を知って早期発見

 2016/10/20 認知症 この記事は約 10 分で読めます。 181 Views

40代になると自分の両親や舅、姑さんの介護の心配が出てくると思います。

そのときに認知症の患者さんに対して「何も出来なくなっている」「何も分からなくなっている」というイメージを持っている方も多いと思います。

その為初期症状に関しても加齢に夜物忘れだろう…と大事な初期症状を見逃しある程度進行してから認知症なのかも?と受診をすることも少なくありません。

そこで今回は早期発見が出来るように認知症の初期症状について紹介して行きます。

 

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誰にでも起こりうる身近な病気「認知症」

認知症と痴呆症

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認知症というと最近出てきた言葉に感じますが、認知症はかつて「痴呆症」と呼ばれていました。

しかし2004年に日本老年医学会から痴呆という言葉は侮蔑的で差別的な表現であり、病気の実態を正確には表現出来ていないので早期発見・早期治療の妨げになるので速やかに名称変更をすべきであるという問題提起がなされたことで、認知症という名称になりました。

しかし解明されて十数年しか経過していないために未だ介護職や医療関係者等の専門家の中にも痴呆という表現を使い続けているケースがあります。

痴呆という言葉は「愚かな人」という意味もあるので、特に高齢者は認知症と呼ばれるよりも激怒し関係が悪くなる危険もありますので認知症という言葉をしっかりと定着させましょう。

 

65歳以上の7人に1人は認知症

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もしも「認知症になるのはごく一部で、自分には関係がない」と考えている人がいれば、その考えを改める必要があります。

厚生労働省の推計では65歳以上の高齢者の内認知症の患者は7人に1人程度(平成24年度)の割合、つまり約14%となっています。

更に軽度認知障害(MCI)と呼ばれる健常とは言い難いが認知症というほどではない患者を含めると4人に1人が認知障害を持っている事になります。

このように、認知症は「自分たちには関係がない」とは言えない、とても身近に潜んでいる病なのです。

 

認知症とせん妄

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せん妄とは頭の混乱から自分がどこにいるのか今が何時なのかが分からなくなる等の意識障害や幻覚や妄想で興奮状態になる等の症状があります。

その為このせん妄の症状をみて「認知症になっちゃった?」と考えてしまうケースがあります。

しかしせん妄は大半の場合は長く継続したとしても数日で、認知症と異なり改善されます。

健常者でも就寝中に叩き起こされると自分の状況が理解出来ず混乱することがありますが、これも症状的にはせん妄です。

他にも手術の後にも起こる事が多く、術後の麻酔から覚めたときに医師・看護師と話したことを全く覚えていない、「○○さんがお見舞いに来てくれた」「病室にライオンが入ってきた」といった幻覚・妄想といった症状が出ることもあります。

これはどちらかと言えば高齢者に多いですが、若者でも確率的には2人に1人の割合で起きます。

この術後せん妄は大抵の場合1週間で落ち着いてきますので、手術後に豹変したとしても焦らず様子をみるようにしましょう。

 

認知症の高齢者から目を離すと…

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認知症になっていたとしても周囲の理解が足りず「お父さんなら大丈夫でしょ」と自分の意識が向かないところにいても気にしない人もいらっしゃいますが、それは危険です。

認知症の高齢者は現在の自宅の存在を忘れて、生まれ育った家が自宅であると認識することもあります。

そのような場合「自宅へ帰ろう」とごく自然な流れで外へ出てしまいます。

その際自宅(と思っている)への道順が分かるはずがなく、かと言って「私の家はどこですか?」と見ず知らずの人に話しかけることに違和感はあるので、はたから見ると行く当てもなく彷徨っているようにみえます。

認知症を患う高齢者は年間5千人行方不明になっており、現在も見つかっていなかったり、遺体となって家族の元に戻ってくるケースは少なくありません。

 

認知症高齢者の踏切死亡事故で家族の監督責任で裁判に…

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認知症患者は交通ルール等に関する常識も抜けてしまっていることが多いので、信号の色の意味が分からず赤信号でも進んでしまいますし、踏切が降りていても「自分は先に進まなければいけないのだ」と通り抜けようとします。

健常者であっても「私は大丈夫だ」と踏切を強引に突破して事故に会うケースもあるように、認知症患者でも踏切のルールを忘れてしまい通過しようとして、事故にあってしまうこともあります。

2007年に実際に起きてしまった徘徊中の認知症高齢者が踏切に侵入し電車に撥ねられ死亡した事件で、鉄道会社と遺族との間で最高裁による判決まで続く裁判が行われました。

結果的には鉄道会社の敗訴となりましたが、失われた命は戻ってきません。

 

ハイビスカスと戦い3回骨折した!?

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こちらは笑い話のようになっていますが、家族からすると深刻な話です。

これは認知症となってしまった祖父がハイビスカスと戦いハイビスカスをバラバラにし、自身も転倒して骨折してしまったと言う話で、同じような行動を3回繰り返したそうです。

認知症には幻覚・妄想といった症状もあるためハイビスカスが何か別のものに見えたか、ハイビスカスが襲ってくる妄想に駆られ、家族を守ろうとして行動した可能性もあります。

このような妄想や幻覚を自身で対処しようとして負傷したり警察等に通報をする場合もあります。

完全に見知らぬ人物を創り出すのではなく、介護をしている家族や介護職員に何かをされた、物を盗まれた等という発言がある場合周囲から誤解を受けかねないので注意が必要です。

 

里帰りで会うときはここに注意! 認知症初期症状

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認知症といっても様々な種類がありますが、その多くはアルツハイマー型というアミロイドベータ、タウというタンパク質により脳細胞が破壊されるタイプか、脳血管性認知症という脳梗塞等の脳の血管障害によって発症するタイプです。

この内脳血管性認知症に関しては定期的な健康診断である程度のリスクを把握できますが、アルツハイマー型はそうはいきません。

そこでアルツハイマー型認知症の初期症状を挙げますので、年末年始等で里帰りをした時にその点を注意すると早期発見に繋がるでしょう。

毎日会っている人では段々と変化することで気がつきにくいようなことでも、里帰りで定期的に会う人であれば以前会った時との比較になり発見しやすくなると考えられますので、注意してみましょう。

 

物忘れ等の記憶が曖昧になる

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認知症というとこの賞状が最初に思い浮かぶのではないでしょうか?

同じことを何度も話したり尋ねたりということは若い人でも忘れっぽい人であればやってしまいますが、以前よりもその頻度が多くなった場合には注意しましょう。

 

固有名詞や人の名前が出てこない

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これも若いうちから苦手な人は多いですし孫等の場合現在はキラキラネーム等の覚え難い名前が増えてきたので判断が難しいところですが、「やかん」や「子供の名前」等の普段から良く使うもの、とても近しい家族等の名前が出てこないことが増えてきた場合、注意して観察した方が良いでしょう。

 

物忘れをしたことを忘れる

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上記2項目は若人であっても起こりうることですが、記憶に関して一番気をつけていただきたいのがこの点です。

若い方で忘れっぽい人は「朝何食べたっけ?」「昨日の夕飯は何だったかな…」といったように「食べたこと」は覚えていますがその内容が思い出せない状態です。

しかし認知症の場合は忘れたことすら忘れてしまいます。

志村けんさん等がコントで高齢者を演じる際等でごはんを食べた直後に「ごはんはまだかい?」等と発言するものがあったように記憶していますが、認知症の症状として実際にこのようなことが起きます。

そしてこのようなときに「さっき食べたでしょ」等と指摘しても自分は食べたという記憶がない為に「私は食べていない!」「私を餓死させるつもりか!」等と食べたことを忘れていることを認めず怒り出すこともあります。

 

物盗られ発言が増える

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先述したように認知症患者は忘れたことを忘れます。

そしてその際に自分が忘れていることと実際に起きていることの整合性を保つ為に自分の記憶を変化させます。

ここにあったものが無くなる(実際にはそもそもそんなものが無いか置き場所が違う、又は自分で移動させている)⇒自分はここに置いたはずなのに無くなっているというのはおかしい⇒ということは誰かが移動させた⇒ということはあいつがあれを盗んだんだ!

通常であれば自分の記憶を辿ったり誰かに尋ねたりをしますが、認知症患者の多くは上記のような思考をした後にその想像を真実と誤認し、全く疑うことをしません。

自分の勘違いで警察に訴えていたり、周囲にあの人があれを盗んだ等と吹聴している場合、認知症を視野に入れて考えないと人間関係が悪化する危険性があります。

 

料理や家事が出来ない・以前よりも手際が悪い

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認知症になるとこれまで物事の順序を決めて出来ていたものが出来なくなってきます。

その為調味料の位置や普段の流れ作業のやり方を忘れてしまう等で料理や家事が出来なくなっていたり、時間がかかるようになります。

 

光熱費が高くなる

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先述したように認知症になると忘れた事を忘れるようになります。

その為水道の蛇口を捻った後にそのことを忘れてそのままにしたり、部屋の電気を消し忘れる、冷蔵庫を開けっぱなしにしてしまう等の光熱費が高くなってしまうような行動をしがちになります。

また、エアコンやテレビのつけっぱなしに気が付いてもリモコンを冷蔵庫等通常であれば置かないような場所に置いてしまうことがあるので消せないこともあります。

 

E.T.が出来なくなる

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宇宙人と少年との友情を描いた人気映画「E.T.」のワンシーンである指と指をくっつける動作がありますが、認知症になると空間把握能力が衰えてしまうのでこのシーンの再現が出来なくなります。

この空間把握能力の衰えは他にもこれまでは新しい場所に行くのも「あの辺りね」と地図や道順のメモは必要無かった人が地図やメモが無いと目的地に辿りつけなかったり、車の駐車が出来なくなる、自分が通れると思って歩いたらどこかにぶつかるといった事が起きます。

 

性格が変わる

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以前は温和な人であっても、自分の間違いを認めず頑固になり怒りっぽくなるといった性格の変化があります。

症状が進行してくると、逆にとても厳格で怒りっぽかった人物でも温和になる事もあります。

また常識が無くなり自己中心的な考え方に変化し、これまで感じ取っていたこちらの感情を読み取ってくれなくなったり、他人の神経を逆なでするような発言がスラスラと出てくるようになります。

 

落ち込みやすくなる

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これまで出来ていたことが出来なくなっていることにショックを受けて落ち込んでしまうこともあります。

そのことでうつ症状が出てきてしまうこともあるので注意しましょう。

 

幻覚症状が出てくる

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「あそこに人がいる」「そこに蚊の大群がいる」「トラがうろついている」

ラップ現象等の心霊現象と共にこのような発言があればお寺の住職に相談した方がいいですが、そうでない場合レビー小体型認知症の症状である幻覚(幻視)の可能性が高いので、そのような場合には医師に相談しましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?

認知症は初期に発見できればその分だけその方らしい生活が長く出来ます。

逆に症状が進行した状態で受診したとしても現代医学では進行を遅らせることしか出来ないので、その方の面影を感じることが出来る期間は短くなります。

アミロイドベータなどの認知症の原因となる物質についての研究は進んできていますので、MRIや血液検査で認知症の早期発見は昔よりもしやすくなっていますので、認知症かな?という症状を感じたら他の疾患かもしれない等の別の理由を駆使してでも検査を受けるように促しましょう。

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